「AI資格」と検索すると10選、20選の記事が並びますが、多くは資格スクールや転職サービスの記事で、自社の講座に誘導する構成になっています。この記事では、受験料・問題数・合格率という数字で横並びにしたうえで、「文系・非エンジニアならこの順番」「エンジニアならこの順番」を先に結論として書きます。
先に結論です。
- 非エンジニア・文系・初めてのAI資格: 生成AIパスポート → G検定。この2つで「生成AIの使い方と法律」「AI全般の技術用語」が揃います
- 業務でAIエージェントを設計する立場: G検定 → AIエージェント・ストラテジスト
- エンジニア・エンジニア志望: G検定 → Python3エンジニア認定データ分析 → E資格(またはAWS AI Practitioner → AWS ML)
- データ分析職: 統計検定2級 → DS検定リテラシーレベル
当サイトは、このうち生成AIパスポートとG検定の無料問題集と模擬試験を公開しています。
AI資格の全体像:4つのグループに分けると迷わない
AI資格は「知識を問うか、実装を問うか」と「特定ベンダーの製品を問うか」の2軸で4つに分かれます。
| グループ | 主な資格 | 受験に必要な前提 |
|---|---|---|
| AIリテラシー(知識・活用) | 生成AIパスポート、G検定、AIエージェント・ストラテジスト、Generative AI Test | なし。文系でも可 |
| AI実装(エンジニア) | E資格、AI実装検定、Python3エンジニア認定データ分析試験 | Pythonの読み書き |
| データ分析・統計 | DS検定リテラシーレベル、統計検定2級 | 高校数学程度 |
| クラウドベンダー | AWS Certified AI Practitioner、Azure AI Fundamentals(AI-901)、Google Cloud Generative AI Leader | 各クラウドの基本用語 |
このほかに国家試験のITパスポートや基本情報技術者試験でもAI関連の出題が増えていますが、AI専門の資格ではないため本記事の一覧からは外しています。
AI資格 一覧比較表(2026年)
受験料は一般価格・税込、試験時間と問題数は2026年9月時点の公式情報をもとにしています。変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトで確認してください。
| 資格 | 主催 | 受験料 | 時間・問題数 | 合格率の目安 | 受験方法 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 生成AIパスポート | GUGA | 11,000円 | 60分・60問 | 約78〜80% | オンライン、年5回 | 初めてのAI資格。生成AIを業務で使う全員 |
| G検定 | JDLA | 13,200円 | 100分・145問(オンライン) | 77〜85%(オンライン) | オンライン年6回、一部会場 | AIの全体像を体系的に押さえたい人 |
| AIエージェント・ストラテジスト | AICX協会 | 公式サイト参照 | ケース問題中心 | 39.8%(第1回) | オンライン | AIエージェントの業務設計を担う人 |
| Generative AI Test | JDLA | 2,200円 | 約20分 | 非公開 | オンライン | 生成AIの基礎知識を安く手早く確認したい人 |
| E資格 | JDLA | 33,000円 | 120分・100問程度 | 約70% | 会場(CBT)、年2回 | ディープラーニングを実装するエンジニア |
| AI実装検定 | AI実装検定実行委員会 | 級による | 級による | 級による | オンライン | E資格の前段として実装力を試したい人 |
| Python3エンジニア認定データ分析試験 | Pythonエンジニア育成推進協会 | 11,000円 | 60分・40問 | 約85% | 会場(CBT)、随時 | NumPy・pandasの基礎を証明したい人 |
| DS検定 リテラシーレベル | データサイエンティスト協会 | 11,000円 | 90分・100問程度 | 約40〜50% | 会場(CBT) | データ分析の共通言語を身につけたい人 |
| 統計検定2級 | 日本統計学会 | 7,000円 | 90分・35問程度 | 約45〜50% | 会場(CBT)、随時 | 統計の基礎を証明したい人 |
| AWS Certified AI Practitioner | AWS | 100米ドル | 90分・65問 | 非公開(700/1000点で合格) | 会場またはオンライン | AWS上で生成AIを使う人 |
| Azure AI Fundamentals(AI-901) | Microsoft | 公式サイト参照 | 約45分・40〜60問 | 非公開 | 会場またはオンライン | Microsoft 365・Azureを使う企業の人 |
| Google Cloud Generative AI Leader | Google Cloud | 99米ドル | 90分 | 非公開 | 会場またはオンライン | Google Workspace・Geminiを使う企業の人 |
合格率は各主催団体の公表値または直近の公開データに基づく目安です。AIエージェント・ストラテジストは2026年7月の第1回(受験者1,137名)の値です。
主要なAI資格を一つずつ解説
生成AIパスポート(GUGA)
生成AIを「安全に業務で使う」ための知識を問う入門資格です。生成AIの仕組み、著作権・個人情報などの法律、プロンプトの書き方が出題の中心で、プログラミングは出ません。2026年2月からRAG・AIエージェント・AI新法がシラバスに加わりました。
- 向いている人: 初めてAI資格を受ける人、営業・企画・管理部門で生成AIを使う人
- 注意点: 合格率が約8割と高いため、履歴書での差別化効果は限定的。「社内で生成AIを使うルールを説明できる」ことを示す資格と捉えるのが現実的です
- 対策: 公式の過去問はありません。当サイトの無料問題集(400問)とWeb参考書で対策できます。詳しくは生成AIパスポートとは?難易度・合格率へ
G検定(JDLA)
AI・ディープラーニングの「ジェネラリスト」向け検定で、国内で最も受験者が多いAI資格です(累計受験者20万人超)。機械学習の手法名、ディープラーニングのモデル名、AIプロジェクトの進め方、法律・倫理まで幅広く出題されます。2026年からオンライン100分・145問という形式になり、1問あたり41秒で解く速さが求められます。
- 向いている人: AIの技術的な全体像を体系的に押さえたい人。DX推進担当、企画職、エンジニア志望の学生
- 注意点: 覚える用語の量は生成AIパスポートの3〜4倍。合格率は高めですが、勉強時間30〜50時間が合格者の最多層です
- 対策: 当サイトのG検定 無料問題集(400問・模試145問)。詳しくはG検定とは?難易度・合格率・勉強時間へ
AIエージェント・ストラテジスト(AICX協会)
2026年7月に第1回が実施された新しい資格です。AIエージェントを企業の業務にどう組み込むかを、業務設計・組織設計の観点から問います。第1回の合格率は39.8%で、知識問題ではなくケース問題が中心の「落ちる試験」です。
- 向いている人: G検定または生成AIパスポートを持っていて、AIエージェント導入を主導する立場の人
- 注意点: 歴史が浅く、市販の対策教材がほとんどありません。公式が公開する範囲と例題を丁寧に読むのが現状の最善です
- 当サイトでも対策問題集を準備中です
E資格(JDLA)
G検定の上位にあたるエンジニア向け資格で、ディープラーニングの理論と実装(数式・コードの穴埋め)が出題されます。JDLA認定プログラムを修了しないと受験できない点が最大の特徴で、講座費用が数万〜数十万円かかります。
- 向いている人: 機械学習エンジニア、転職でAI実装力を示したい人
- 注意点: 受験料33,000円に加え、認定講座の費用が必要。独学だけでは受けられません
DS検定 リテラシーレベル(データサイエンティスト協会)
データサイエンスの「見習いレベル」を認定する資格で、統計・機械学習・データエンジニアリング・ビジネスの4領域から出題されます。合格率は4〜5割程度でG検定より低く、数学の問題も出ます。
- 向いている人: データ分析職を目指す人、データ活用を推進する企画職
統計検定2級(日本統計学会)
AI資格ではありませんが、機械学習の理解に必要な統計の基礎(確率分布、推定、検定、回帰)を証明できます。CBTで随時受験でき、受験料も7,000円と手頃です。合格率は5割弱で、AI資格の中では難しい部類です。
AWS Certified AI Practitioner(AWS)
AWS上で生成AIや機械学習を扱うための基礎資格で、2024年に新設されました。基盤モデル、Amazon Bedrockなどのサービス、責任あるAI、セキュリティが出題範囲です。AWSの基本サービス名を知っていることが前提になります。
- 向いている人: AWSを使う企業のエンジニア・営業・PM
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Azure AI Fundamentals(AI-901、旧AI-900)/Google Cloud Generative AI Leader
それぞれMicrosoft、Google Cloudの生成AI・AIサービスの基礎を問う資格です。自社が使っているクラウドに合わせて選びます。日本語の対策教材はAWSより少なく、公式のラーニングパスを中心に学習することになります。
Generative AI Test(JDLA)
JDLAが提供する2,200円・約20分のミニテストです。資格として履歴書に書く用途よりも、「生成AIの基礎知識がどこまであるか」を安く確認する用途に向きます。
目的別・受ける順番
文系・非エンジニアの人
- 生成AIパスポート(勉強時間20〜30時間): 生成AIの使い方と法律・ガイドラインを固める
- G検定(30〜50時間): 機械学習・ディープラーニングの用語と、AIプロジェクトの進め方を押さえる
- 業務でAIエージェント導入に関わるなら AIエージェント・ストラテジスト
生成AIパスポートとG検定は出題範囲が3割ほど重なります(AIの歴史、機械学習の基本、法律・倫理)。生成AIパスポートを先に取ると、G検定の勉強時間を短縮できます。両者の違いはG検定と生成AIパスポートの違いで詳しく比較しています。
エンジニア・エンジニア志望の人
- G検定: 手法名・モデル名の全体像を最短で押さえる
- Python3エンジニア認定データ分析試験: NumPy・pandas・scikit-learnの基礎
- E資格(認定講座が必要)または AWS Certified AI Practitioner → AWS Certified Machine Learning Engineer
データ分析職を目指す人
- 統計検定2級
- DS検定 リテラシーレベル
- 必要に応じてG検定で機械学習の応用面を補強
AI資格を選ぶときの3つの基準
1. 受験資格と総費用で絞る
E資格だけは認定講座の修了が必須で、総費用が10万円を超えることもあります。それ以外はすべて受験資格なしで、受験料は2,200円〜13,200円(ベンダー資格は100米ドル前後)に収まります。
2. 「知識の証明」か「実装の証明」かを決める
生成AIパスポート・G検定・ベンダー資格の基礎レベルは知識の証明です。転職で実装力を示したいなら、E資格やクラウドの上位資格、あるいは資格よりもGitHubの成果物の方が効きます。
3. 更新・有効期限の有無
生成AIパスポートとG検定に有効期限はありません。AWS・Microsoft・Google Cloudの認定は3年(一部2年)で失効し、再認定が必要です。
よくある質問
AI資格に国家資格はありますか? AI専門の国家資格はありません。ITパスポートや基本情報技術者試験でAI関連の問題が出題されますが、これらはIT全般の試験です。
生成AIパスポートとG検定はどちらを先に受けるべきですか? 初めてなら生成AIパスポートです。範囲が狭く、60問60分で負担が軽いためです。すでにAIの技術用語にある程度慣れている人は、G検定から始めても問題ありません。
AI資格は転職に役立ちますか? リテラシー系資格は「学習意欲と基礎知識」の証明にはなりますが、単体で採用が決まるものではありません。DX推進職や企画職では評価されやすく、エンジニア職では実装系資格やポートフォリオが重視されます。
文系でもAI資格は取れますか? 生成AIパスポートとG検定は数式がほとんど出ないため、文系の合格者が多数います。DS検定と統計検定は数学の出題があります。
まとめ
- AI資格は「リテラシー」「実装」「データ分析」「クラウドベンダー」の4グループで考える
- 初めてなら生成AIパスポート → G検定の順。両方とも受験資格なし、オンライン受験、合格率は約8割
- エンジニアはG検定の後にPython認定やE資格、クラウド資格へ進む
- 当サイトの生成AIパスポート問題集とG検定問題集は登録不要・無料で使えます
