生成AIパスポート › Web参考書 › 第5章

プロンプティングの基礎:4つの要素、Zero-Shot と Few-Shot、役割設定

第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例 / 節 2

シラバスのキーワード: InstructionContextInput DataOutput IndicatorZero-ShotプロンプティングFew-Shotプロンプティング話者の設定を変更する

本文を読んだあと、覚えているか確認してください。

マンガで学ぶ プロンプトの4つの要素

Ai と みお の4ページ。上から順に読んでください。

プロンプトの4つの要素の解説マンガ 1/4ページプロンプトの4つの要素の解説マンガ 2/4ページプロンプトの4つの要素の解説マンガ 3/4ページプロンプトの4つの要素の解説マンガ 4/4ページ

このマンガのページ マンガ一覧

マンガで学ぶ Few-Shot プロンプティング

Ai と みお の4ページ。上から順に読んでください。

Few-Shot プロンプティングの解説マンガ 1/4ページFew-Shot プロンプティングの解説マンガ 2/4ページFew-Shot プロンプティングの解説マンガ 3/4ページFew-Shot プロンプティングの解説マンガ 4/4ページ

このマンガのページ マンガ一覧

プロンプトの4つの要素

要素 内容 例
Instruction(指示) AI に実行させたいこと 「歓迎メールを書いてください」
Context(文脈) 背景情報や前提条件 「あなたは人事部の担当者です。新入社員向けです」
Input Data(入力データ) 処理対象の文章やデータ 要約したい議事録の本文
Output Indicator(出力指示) 出力の形式や体裁 「敬語で200字以内、箇条書きなし」

すべてを毎回含める必要はありませんが、意識して書くと出力の質が安定します。「メール」「200字」だけの指示では指示や前提が不明で、「何か面白いことを教えて」は文脈も出力形式もなく出力が安定しません。

Zero-Shot と Few-Shot

顧客レビューを「満足」「不満」「どちらでもない」に分類させて基準がぶれる場合は、各分類の例を示す Few-Shot が有効です。同じプロンプトの多数決や、分類を減らすことは根本の解決になりません。

役割(ロール)の設定

「あなたは経験豊富な税理士です」のように役割を設定すると、AI はその立場の専門知識や視点、口調を意識して回答するため、目的に合った出力が得やすくなります。ただし役割を与えても AI が資格を持つわけではなく、回答の正確さや法的な保証が得られるわけでもありません。

質の高い回答を得る書き方

「プロンプトを工夫しても出力は変わらない」という認識は誤りです。

試験で問われる観点

この節の練習問題(16問)

答えを見る前に選んでから開いてください。同じ問題は章別演習でランダム出題されます。

  1. 問1
    プロンプトを構成する4つの要素「Instruction」「Context」「Input Data」「Output Indicator」の説明の組み合わせとして正しいものを1つ選びなさい。
    1. 1Instruction: AIに実行させたい指示。Context: 背景情報や前提条件。Input Data: 処理対象のデータ。Output Indicator: 出力の形式や体裁の指定。
    2. 2Instruction: 出力の形式や体裁の指定。Context: 処理対象のデータ。Input Data: AIに実行させたい指示。Output Indicator: 背景情報や前提条件。
    3. 3Instruction: AIに与える役割の設定。Context: 処理対象のデータ。Input Data: 背景情報や前提条件。Output Indicator: 回答の言語や文字数の上限。
    4. 4Instruction: 背景情報や前提条件。Context: AIに実行させたい指示。Input Data: 出力の形式や体裁の指定。Output Indicator: 処理対象のデータ。
    答えと解説

    正解: 1

    プロンプトは一般に、何をしてほしいかを示すInstruction(指示)、背景や前提を伝えるContext(文脈)、処理してほしい文章やデータであるInput Data(入力データ)、箇条書きや文字数など出力の形式を指定するOutput Indicator(出力指示)の4要素で整理されます。すべてを毎回含める必要はありませんが、意識して書くと出力の質が安定します。

  2. 問2
    「Zero-Shotプロンプティング」の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 10回目の学習という意味で、学習前のモデルを使う方法
    2. 2例を一つも示さずに、指示だけでタスクを実行させる方法
    3. 3例を数個示してからタスクを実行させる方法
    4. 4AIに何も入力せずに回答を待つ方法
    答えと解説

    正解: 2

    Zero-Shotプロンプティングは、「次の文章を要約してください」のように、回答例を示さず指示だけでタスクを実行させる方法です。大規模言語モデルは事前学習で多様なタスクを学んでいるため、例がなくても多くの場合対応できます。例を数個示す方法はFew-Shotプロンプティングです。何も入力しない方法や学習前のモデルを使う方法ではありません。

  3. 問3
    「Few-Shotプロンプティング」の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1例を示さずにタスクの指示だけを与え、モデルの事前知識だけで回答させる方法
    2. 2結論に至るまでの推論の手順を段階的に書き出させてから、最終的な回答を出力させる方法
    3. 3入力と望ましい出力の例をいくつか示してから、本番の入力を与えて同じ形式で回答させる方法
    4. 4回答者の役割や立場をあらかじめ指定し、その人物になりきった形式で回答させる方法
    答えと解説

    正解: 3

    Few-Shotプロンプティングは、「入力→出力」の例を数個(few)プロンプトに含めてから本番の入力を与える方法です。回答の形式や判断基準を例で示せるため、分類やフォーマット変換などで出力が安定します。文字数や時間、AIの数を減らす・増やす話ではありません。

  4. 問4
    顧客レビューを「満足」「不満」「どちらでもない」の3つに分類させたいが、Zero-Shotでは判断基準がぶれる。改善策として最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1同じプロンプトを何度も繰り返し送信し、出力された分類結果の多数決を取ることで判断のぶれを平均化する
    2. 2分類を「満足」「不満」の2つに減らし、「どちらでもない」に該当するレビューは分析対象から除外して基準の問題を避ける
    3. 3分類の判断基準を例で示す代わりに、モデルの温度(temperature)を最大にして多様な回答を引き出し、その中から選ぶ
    4. 4各分類に該当するレビューと分類結果の例を数件プロンプトに示し、Few-Shotプロンプティングで判断基準を揃える
    答えと解説

    正解: 4

    判断基準がぶれる場合は、各分類の具体例を示すFew-Shotプロンプティングが有効です。例によって「どこまでを満足と判断するか」の基準が伝わり、出力が安定します。同じプロンプトの多数決は基準の曖昧さを解消せず、分類を減らすのは要件の変更で、AIに分類が無理という前提も誤りです。

  5. 問5
    次のうち、Instruction・Context・Output Indicatorがすべて含まれたプロンプトとして最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1「あなたは人事部の担当者です。新入社員向けの歓迎メールを、敬語で200字以内、箇条書きを使わずに書いてください。」
    2. 2「新入社員向けの歓迎メールを書いてください。内容は自由で、長さや文体の指定はありません。書き終わったら教えてください。」
    3. 3「あなたは人事部の担当者です。新入社員が4月に入社します。歓迎の気持ちを大切にしている会社で、社員は全員で50名です。」
    4. 4「敬語で200字以内、箇条書きを使わずに、見出しを付けず、最後に署名を入れて、件名も含めて出力してください。」
    答えと解説

    正解: 1

    適切な例では、「人事部の担当者」「新入社員向け」がContext(前提・背景)、「歓迎メールを書いてください」がInstruction(指示)、「敬語で200字以内、箇条書きなし」がOutput Indicator(出力形式)に当たります。「メール」や「200字」だけでは指示や前提が不明で、「何か面白いことを教えて」は指示はあるものの文脈も出力形式もなく、出力が安定しません。

  6. 問6
    生成AIから質の高い回答を得るためのプロンプトの書き方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1目的や出力形式は伝えず、同じ質問を言い回しを変えて繰り返す
    2. 2目的・前提・対象読者・出力形式を具体的に伝え、曖昧な表現を避ける
    3. 3前提や背景は省いて単語だけで短く指示し、AIの解釈に任せる
    4. 4対象読者や前提を伝えるとAIが混乱するため、指示は要点の一語に絞る
    答えと解説

    正解: 2

    生成AIは与えられた情報をもとに出力するため、目的、前提となる状況、想定する読者、求める形式や長さを具体的に伝えるほど意図に合った回答が得られます。単語だけの指示や前提を省く書き方では出力がぶれ、同じ質問の繰り返しは改善につながりません。

  7. 問7
    プロンプトで「あなたは経験豊富な税理士です」のように役割を設定する目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1その分野の専門家としての責任をAIに負わせ、回答の内容を法的に保証させるため
    2. 2役割を設定すると処理するトークン数が減るため、応答時間を短縮し利用料金を抑えるため
    3. 3回答の専門性や視点、口調をその役割に合わせて調整させ、目的に沿った出力を得やすくするため
    4. 4AIが役割に応じた資格情報を参照し、有資格者しか閲覧できない情報にアクセスできるようにするため
    答えと解説

    正解: 3

    役割(ロール)を設定すると、AIはその立場の専門知識や視点、口調を意識して回答するため、目的に合った出力が得やすくなります。ただし役割を与えてもAIが資格を持つわけではなく、回答の正確さや法的な保証が得られるわけでもありません。料金とも無関係です。

  8. 問8
    プロンプトの工夫に関する記述として、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1出力を表形式やJSON形式など、後工程で使いやすい形式に指定できる
    2. 2「小学生にも分かるように」のように対象読者を指定すると、説明の難易度を調整できる
    3. 3一度で望む出力が得られなくても、追加の指示で修正を重ねることができる
    4. 4プロンプトを工夫しても出力はまったく変わらないので、書き方を考える意味はない
    答えと解説

    正解: 4

    プロンプトの書き方は出力の質を大きく左右します。形式の指定、対象読者の指定、対話を重ねた修正はいずれも有効な工夫です。「工夫しても出力は変わらない」という記述は誤りで、プロンプトエンジニアリングという分野が存在する理由そのものに反します。

  9. 問9
    「あなたは人事部の担当者です。以下の議事録を、新入社員向けに、敬語で200字以内に要約してください。(議事録本文)」というプロンプトで、「敬語で200字以内に」に該当する要素として最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1Context(文脈・前提条件の要素)
    2. 2Input Data(処理対象の入力データ)
    3. 3Output Indicator(出力指示)
    4. 4Instruction(指示・命令の要素)
    答えと解説

    正解: 3

    「敬語で200字以内に」は出力の形式や体裁を指定しているので、Output Indicator(出力指示)です。「要約してください」がInstruction(指示)、「あなたは人事部の担当者です。新入社員向けに」がContext(文脈)、議事録本文がInput Data(入力データ)に当たります。

  10. 問10
    顧客レビューを「満足」「不満」「どちらでもない」に分類させているが、同じ内容でも結果がぶれる。最も有効な改善方法を1つ選びなさい。
    1. 1同じプロンプトで10回実行し、最も多く出た分類を採用する多数決方式に切り替える
    2. 2分類を「満足」「不満」の2つに減らして、AIが判断に迷う余地をなくすようにする
    3. 3プロンプトを変えても出力は変わらないので、結果のぶれはそのまま受け入れて使う
    4. 4各分類の例を数個示してから本番のレビューを与えるFew-Shotプロンプティングにする
    答えと解説

    正解: 4

    Few-Shotプロンプティングは、入力と望ましい出力の例を数個示してから本番の入力を与える方法で、回答の形式や判断基準を例で伝えられるため、分類やフォーマット変換で出力が安定します。多数決や分類の削減は根本の解決にならず、「プロンプトを工夫しても出力は変わらない」という認識は誤りです。

  11. 問11
    Zero-Shotプロンプティングの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1例を一つも示さず、指示だけでタスクを実行させる方法
    2. 2入力と望ましい出力の例を数個示してから本番の入力を与える方法
    3. 3プロンプトを空にして、AIに自由に文章を生成させる方法
    4. 4同じ質問を何度も繰り返して、最も多く出た回答を採用する方法
    答えと解説

    正解: 1

    Zero-Shotプロンプティングは、例を一つも示さず指示だけでタスクを実行させる方法で、大規模言語モデルは事前学習で多様なタスクを学んでいるため多くの場合これで対応できます。例を数個示すのはFew-Shot、プロンプトを空にすることや繰り返しの多数決はZero-Shotの説明ではありません。

  12. 問12
    プロンプトでの役割(ロール)設定に関する記述として、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1役割を設定しても、回答の正確さや法的な保証が得られるわけではない
    2. 2役割として「弁護士」と設定すれば、回答は法的に正しいことが保証され、そのまま顧客に提示できる
    3. 3「あなたは経験豊富な税理士です」のように役割を設定すると、その立場の視点や口調を意識した回答が得やすい
    4. 4役割を設定しても、AIが実際にその資格を持つわけではない
    答えと解説

    正解: 2

    役割を設定するとAIはその立場の専門知識や視点、口調を意識して回答するため、目的に合った出力が得やすくなります。ただしAIが資格を持つわけではなく、回答の正確さや法的な保証が得られるわけでもないので、「法的に正しいことが保証される」という記述は不適切です。

  13. 問13
    「メール 200字」とだけ入力したが、望む出力が得られなかった。プロンプトの4要素の観点で不足している点として最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1プロンプトが短すぎることが唯一の問題で、同じ語を何度か繰り返せば改善する
    2. 2AIはメールを書くことができないので、プロンプトをどう変えても出力は得られない
    3. 3何をしてほしいか(Instruction)と、誰に何の目的で送るか(Context)が示されていない
    4. 4文字数(Output Indicator)が示されていないため、出力の長さがまったく定まらない
    答えと解説

    正解: 3

    「メール 200字」には、文字数というOutput Indicatorはありますが、作成するのか要約するのかというInstructionと、誰に何の目的で送るのかというContextがありません。語を繰り返しても改善せず、AIはメールの下書きを得意としています。

  14. 問14
    プロンプトの4要素のうち、「処理対象の文章やデータそのもの」に該当するものを1つ選びなさい。
    1. 1Context(文脈)
    2. 2Instruction(指示)
    3. 3Output Indicator(出力指示)
    4. 4Input Data(入力データ)
    答えと解説

    正解: 4

    要約したい議事録の本文のような処理対象の文章やデータはInput Data(入力データ)です。Contextは背景情報や前提条件、InstructionはAIに実行させたいこと、Output Indicatorは出力の形式や体裁の指定です。

  15. 問15
    生成AIに抽出させた商品名と価格の一覧を、表計算ソフトに取り込んで使いたい。プロンプトの工夫として最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1表形式やJSON形式など、後工程で使いやすい出力形式を指定する
    2. 2出力形式は指定せず、自由な文章で出力させてから手作業で転記する
    3. 3形式を指定するとAIの精度が下がるため、形式の指定は避ける
    4. 4AIは表形式を出力できないため、文章で出力させるしかない
    答えと解説

    正解: 1

    表形式やJSON形式など、後工程で使いやすい形式を出力指示(Output Indicator)で指定すると、そのまま取り込めます。自由な文章で出力させて転記するのは手間と誤りの元で、形式の指定で精度が下がるという事実はなく、AIは表形式の出力ができます。

  16. 問16
    質の高い回答を得るためのプロンプトの書き方として、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1一度で望む出力が得られなくても、追加の指示で修正を重ねる
    2. 2プロンプトをどう工夫しても出力は変わらないため、最初の出力をそのまま使う
    3. 3目的、前提、対象読者、出力形式を具体的に伝え、曖昧な表現を避ける
    4. 4「小学生にも分かるように」のように対象読者を指定して、説明の難易度を調整する
    答えと解説

    正解: 2

    質の高い回答を得るには、目的・前提・対象読者・出力形式を具体的に伝え、対象読者で難易度を調整し、追加の指示で修正を重ねることが有効です。「プロンプトを工夫しても出力は変わらない」という認識は誤りで、不適切な記述です。