生成AIパスポートに試験会場はありません。 全員が自宅や職場などからオンライン(IBT方式)で受験します。端末は パソコンが推奨で、スマートフォンやタブレットも公式には使えます。Webカメラによる常時監視はなく、カメラやマイクは必須機器に入っていません。 ただし「どこでも、どんな端末でも」ではなく、受ける場所・机の上・画面の数に条件があります。
この記事では、公式の受験環境の条件を一覧にしたうえで、「スマホで受けていいのか」「カメラは要るのか」「職場やネットカフェで受けられるのか」といった、申し込んだ後に迷いやすい点を順に説明します。禁止事項そのものと不正の判定についてはカンニングと禁止事項の記事にまとめているので、この記事は「環境を整える」ことに絞ります。
受験環境の条件(公式の一覧)
主催団体 GUGA の試験概要とよくある質問に書かれている条件をまとめると、次のとおりです。
| 項目 | 公式の条件・推奨 |
|---|---|
| 会場 | なし。インターネットに接続した自分の機器で受ける(IBT方式) |
| 端末 | パソコンやスマートフォンなど、インターネットに接続された機器。受験者が用意する |
| OS | Windows 10 / 11(最新のアップデート適用推奨)、macOS 11(Big Sur)以上 |
| ブラウザ | Chrome、Safari、Edge、Firefox の最新版。JavaScript を有効にする |
| 通信 | 5Mbps 以上の安定した回線(Wi-Fi または有線 LAN) |
| パソコンの性能 | CPU は Intel Core i5 以上 / Apple M1 以上(推奨)。メモリは 8GB 以上(推奨 16GB) |
| 画面 | 1 画面のみ。デュアルディスプレイ・複数モニターは使用不可 |
| 翻訳ツール | Google 翻訳などは試験画面が正常に動かない可能性があるため、開始前に無効にする |
| 場所 | 試験中に自分以外の人が入らない場所。カフェ・公園・レストランなどの公共スペースは不可 |
| 机の上 | 衛生用品(ハンカチ、ティッシュ)と配慮が必要な人の必要物(目薬など)以外は置かない。筆記具も不可。家具・家電の撤去は不要 |
| カメラ・マイク | 必須機器としての記載なし |
メモリの推奨値は、公式ページによって書き方が違います。 試験概要ページは「8GB 以上(推奨 16GB)」、よくある質問は「16GB 以上(推奨)」です。どちらも「推奨」であって受験の条件ではないので、8GB のパソコンで受けられないわけではありません。試験画面は選択肢を選ぶだけの軽い作りで、ブラウザが普通に動くパソコンなら足ります。
試験会場はない。自宅か職場で受ける
ITパスポートや G検定の会場試験(CBT)と違い、生成AIパスポートには試験会場も試験日時の指定もありません。受験期間(毎回 1 日〜月末)のうち好きな日時に、マイページの「試験ページへ」から自分で開始します。日程と受験期間の仕組みは試験日・日程の記事を参照してください。
受けられる場所の条件は「試験中に自分以外の人が入らない」ことです。場所ごとに整理すると次のようになります。
| 場所 | 受験 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自宅の個室 | ○ | 基本の形。家族に 60 分間入らないよう伝える |
| 自宅のリビング | △ | 家族が出入りする時間帯は避ける。誰もいない時間に受ける |
| 職場の会議室・個室 | ○ | 予約して鍵を閉め、同僚が入らないようにする。机の資料は片付ける |
| 職場の自席(オープンな執務室) | × | 他の人が周囲にいる。資料や別端末も机にある |
| カフェ・レストラン・公園 | × | 公式が明示的に不可 |
| ネットカフェ・コワーキングの個室ブース | △ | 公式に個別の記載はない。鍵付きの完全個室で、他の人が入らず、机の上を片付けられるなら条件は満たせるが、通信の安定性は自分で確かめる必要がある |
「自分以外の人が入り込まない」が条件なので、同居する家族がいる場合は入室しない時間を確保することが準備の中心になります。試験は途中で一時停止できず、開始後の途中退出も認められていないため、60 分は確実に一人でいられる時間帯を選んでください。
スマホ・タブレットで受けられるか
公式の試験概要には「パソコンやスマートフォン等のインターネットに接続された機器」とあるので、スマートフォンやタブレットでの受験は認められています。ただし推奨動作環境として書かれているのは Windows と macOS、つまりパソコンだけです。iOS や Android は推奨環境に入っていません。
端末ごとの向き不向きは次のとおりです。
| 端末 | 受験 | 向いている人 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| パソコン | 推奨 | 全員 | 外部モニターを外す。通知と常駐ソフトを止める |
| タブレット | 可 | パソコンがなく、画面の大きい端末がある人 | 通知、画面の自動回転、スリープ、電池切れ |
| スマートフォン | 可 | 他に端末がない人 | 文字が小さく、60 問の操作負担が大きい。着信と通知を切る |
当サイトの運営者も、2026年8月試験は自宅のパソコンで受けました。スマートフォンを勧めない理由は、禁止されているからではなく、1 問 1 分のペースで 60 問を読む試験だからです。問題文に「不適切なものを選べ」が混ざり、選択肢の文も長めです。小さい画面で選択肢をスクロールしながら読むと、読み落としと誤タップが増えます。当サイトの演習問題はスマートフォンでも解けるので、本番に使う予定の端末で 60 問を続けて解いてみると、その端末で受けて大丈夫かを事前に判断できます。
もうひとつ、スマートフォンだけで済ませられない場面があります。合格後の合格証書のダウンロードは、公式が「スマートフォンのブラウザは非推奨環境」としており、パソコンのブラウザ(Chrome 推奨)からダウンロードするよう案内しています。 受験はスマートフォンでも、合格証書を受け取る段階ではパソコンを使うことになります。合格証書とオープンバッジの受け取り方は合格発表と結果の見方の記事にまとめています。
カメラ・マイクは要るか
Webカメラやマイクは、公式の必要機器に含まれていません。 試験中にカメラで常時監視される方式ではなく、試験官が映像で本人確認をする手順もありません。カメラの付いていないデスクトップパソコンでも受験できます。
ただし、監視がないわけではありません。公式は「取得したログ、映像、操作履歴等に基づき、不正行為があったと合理的に判断した場合には、当該試験を無効(失格)とすることがある」と明記しています。別タブへの切り替えや別アプリへのフォーカス移動は記録され、事後に判定されます。「カメラがないから何をしてもいい」ではなく、「カメラがなくても記録は残る」と理解しておいてください。禁止事項の全文と、意図せず引っかかりやすい操作はカンニングと禁止事項の記事で説明しています。
なお、試験の仕様は回ごとに変わる可能性があります。申込後にマイページや試験開始前の画面でカメラやマイクの許可を求められた場合は、その案内に従ってください。
通信環境: 5Mbps と「切れないこと」
公式の条件は「5Mbps 以上の安定した回線」です。5Mbps は動画を標準画質で見られる程度の速度で、光回線やホームルーターなら通常は問題ありません。確かめたい場合は、受験に使う端末で速度測定サイトを開き、下りが 5Mbps を超えていれば足ります。
速度より大事なのは 試験中に切れないことです。試験は 60 分間、通信が切れた場合の扱いについて公式の救済規定はなく、自己責任になります。次の対策が有効です。
- パソコンなら、可能な限り有線 LAN で接続する。
- Wi-Fi で受けるなら、ルーターの近くで受け、試験中は同じ回線で家族が動画視聴や大容量のダウンロードをしないよう頼む。
- スマートフォンのテザリングや外出先の公衆 Wi-Fi は避ける。
- ノートパソコンやタブレットは電源につなぐ。
当日までの確認項目
申込を済ませてから試験開始までに確認しておくことを、時期ごとにまとめます。1 週間前に一度通しで確認しておくと、当日に不具合が出ても対処する時間があります。
1 週間前まで
- 受験に使う端末でマイページにログインできるか確かめる(当日はここが入口)。
- ブラウザと OS を最新版に更新しておく。当日の直前に大型更新を始めない。
- 受験する端末で模擬試験を 1 回受け、画面の大きさと操作に問題がないか確かめる。
- 60 分間一人でいられる日時を決め、家族や同僚に伝える。
前日
- 外部モニターのケーブルを物理的に抜く。電源を切るだけでは OS が外部ディスプレイを認識したままのことがある。
- 翻訳拡張機能を無効にし、不要なタブとウィンドウを閉じる。
- OS の通知、チャットアプリ、常駐ソフトを止める。スマートフォンで受けるなら着信と通知も切る。
- 机の上を片付ける。筆記具、テキスト、受験に使わない端末、スマートウォッチも下ろす。
当日の開始前
- 通信が安定しているか確かめる。可能なら有線 LAN。
- トイレを済ませ、飲み物は机から下ろす。
- マイページにログインし、「試験ページへ」から「試験開始」を押す。押した瞬間から 60 分のカウントが始まる。
- 受験期間の最終日は 24:00 で強制終了する。最終日に受けるなら、遅くとも 22 時台には始める。
よくある質問
会社のパソコンで受けてもいいですか? 公式に端末の所有者の制限はありません。ただし会社のパソコンは外部モニターや常駐ソフト、画面共有ツールが入っていることが多く、禁止事項に触れやすい環境です。社内の規則で業務外利用が制限されていることもあるので、確認してから使ってください。
iPad で受けられますか? 受けられます。公式の推奨環境は Windows と macOS だけですが、タブレットも「インターネットに接続された機器」として認められています。通知と自動回転を切り、電源につないで受けてください。
Webカメラが付いていないデスクトップパソコンでも受験できますか? できます。カメラは必須機器に入っていません。
ヘッドホンやイヤホンは使えますか? 試験に音声はなく、必要のない機器は使わないのが原則です。イヤホンや骨伝導デバイスは「試験に不要な機器」に当たるので外してください。
ネットカフェの個室で受けてもいいですか? 公式に個別の記載はありません。条件は「他の人が入らない」「机の上に不要なものを置かない」「公共スペースではない」の 3 つなので、鍵のかかる完全個室なら形式上は満たせます。ただし共用パソコンには拡張機能や常駐ソフトが入っていることがあり、通信の安定も保証されません。自宅や職場で受けられるなら、そちらを勧めます。
試験中に家族が部屋に入ってきたらどうなりますか? 「自分以外の人が試験環境に入り込まない」が条件なので、原則は条件違反です。すぐに退室してもらい、会話や助言を受けないでください。確実に防ぐには、開始前に 60 分間入らないよう伝えておくことです。
環境が整ったら
環境の準備は 1 週間前の確認と前日の片付けで済みます。残りの時間は問題を解くことに使ってください。合格率は 78〜81% で、範囲を押さえて模擬試験で 80% を安定して超えていれば、落ち着いて受けられる試験です。勉強の進め方は学習計画の記事にまとめています。
