AWS Certified AI Practitioner(試験コード AIF-C01)は、AWS が2024年8月に開始した AI・生成AI 分野のファウンデーショナル(入門)認定です。AI と機械学習の基礎、生成AI の仕組みと限界、Amazon Bedrock や SageMaker を使った基盤モデルの応用、責任ある AI、セキュリティとガバナンスの5ドメインから出題されます。名前は「Practitioner」ですが、同じ入門区分の Cloud Practitioner より難しいという声が多い試験です。
先に要点です。
- 90分65問(採点対象50問+未採点15問)、スケールスコア1,000点満点で 700点以上 が合格
- 受験料は 100 USD(日本では15,000円+税)。2026年5月〜9月に実施された半額キャンペーン(コード AIF2CLOUD)は9月30日で終了
- 合格率は非公開。勉強時間の目安は初学者で約50時間、AWS か AI の経験者で10〜20時間
- 配点は「基盤モデルの応用」が28%で最大。プロンプト・RAG・ファインチューニングの使い分けと、Bedrock の機能名が得点源
- 教材は公式試験ガイドと AWS Skill Builder の無料コースで足りる。書籍は2冊、Udemy の模擬試験講座が複数ある
試験の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01) |
| 区分 | Foundational(入門) |
| 受験資格 | なし |
| 形式 | テストセンター(ピアソンVUE)またはオンライン監督付き試験 |
| 出題形式 | 多肢選択(4択1正解)、複数選択(5択以上から2つ以上)、順序付け、組み合わせ、ケーススタディ |
| 時間・問題数 | 90分、65問(採点対象50問+未採点15問) |
| 合格基準 | スケールスコア100〜1,000のうち700以上 |
| 受験料 | 100 USD(日本では15,000円+税) |
| 言語 | 日本語で受験可能 |
| 有効期限 | 3年 |
| 公式サイト | AWS Certified AI Practitioner |
未採点の15問は将来の問題を評価するために混ぜられているもので、どれが未採点かは分かりません。65問すべてに本気で答える必要があります。未回答は不正解扱いで、誤答による減点はないため、分からない問題も必ず選択します。
受験料の割引について
2026年5月26日〜9月30日には、申込時にプロモーションコード「AIF2CLOUD」を入力すると受験料が半額になり、合格すると Cloud Practitioner の無料受験バウチャーが付くキャンペーンがありました(終了済み)。AWS は入門区分の認定で同様の期間限定キャンペーンを繰り返しているので、申込前に AWS 認定のお知らせページ で現在の割引を確認してください。既に AWS 認定を持っている人は、合格特典の50%割引バウチャーが使えます。
出題範囲:5ドメインの配点
公式試験ガイド(AIF-C01、Version 1.4)は5つのドメインと、ドメインごとのタスクステートメントで構成されています。
| ドメイン | 配点 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1. AI と ML の基礎 | 20% | AI・ML・深層学習の用語、教師あり/なし/強化学習、推論方式、ML 開発ライフサイクル、評価指標、MLOps |
| 2. 生成AI の基礎 | 24% | トークン・埋め込み・Transformer・拡散モデル、生成AI の能力と限界、Bedrock・Amazon Q・PartyRock などの AWS の生成AI サービス |
| 3. 基盤モデルの応用 | 28% | RAG と Knowledge Bases、Agents、プロンプトエンジニアリング、ファインチューニングと継続事前学習、ROUGE・BLEU などの評価 |
| 4. 責任ある AI のガイドライン | 14% | 公平性・バイアス・説明可能性、Guardrails、SageMaker Clarify、Model Cards、法的リスク |
| 5. セキュリティ・コンプライアンス・ガバナンス | 14% | IAM・KMS・Macie・PrivateLink、責任共有モデル、AWS Artifact、Audit Manager、データガバナンス |
ドメイン3が最も重く、ドメイン2と合わせると生成AI 関連で52%を占めます。機械学習の一般知識だけでは半分しか取れず、Amazon Bedrock の機能(Knowledge Bases、Agents、Guardrails、モデルカスタマイズ、Provisioned Throughput)をどの状況で使うかまで押さえる必要があります。
難易度と合格率
合格率は AWS から公表されていません。合格体験記や対策サイトの推定では60〜70%前後とされ、同じ Foundational 区分の Cloud Practitioner より難しいという評価が多数です。理由は2つあります。
- 出題範囲が広い。 AWS のサービス知識に加えて、機械学習の評価指標(適合率・再現率・F1)や生成AI の仕組み(トークン、埋め込み、Temperature)といった AI 全般の基礎が問われます
- サービスの使い分けを問うケース問題が多い。 「モデルを再学習せずに最新の社内文書に基づいて回答したい」なら RAG、「ラベルなしの専門文書が大量にある」なら継続事前学習、「基盤モデルを入れ替えても同じポリシーを使いたい」なら Guardrails、といった要件から手法を選ぶ判断が中心です
逆に言えば、この「要件と手法の対応」を覚えれば安定して得点できます。当サイトの AWS AI Practitioner 問題集 は、この対応関係を状況ごとに問う4択問題で構成しています。
勉強時間の目安
| 前提 | 目安 |
|---|---|
| AI も AWS も初めて | 40〜50時間 |
| AWS の基礎資格(Cloud Practitioner など)あり | 20〜30時間 |
| AI・機械学習の実務経験あり | 10〜20時間 |
非エンジニアが30日で合格した体験記もあり、1日1〜2時間なら1か月が標準的なスケジュールです。生成AI パスポートや G検定を持っていれば、ドメイン1・2の AI 基礎はほぼ既習で、AWS のサービス名を覚える時間だけ確保すれば足ります。
勉強の進め方
- 公式試験ガイドを読む。 各ドメインの「Knowledge」「Skills」の箇条書きが、そのまま出題の一覧です。知らない用語やサービス名に印を付けます
- AWS Skill Builder の無料コースを受ける。 「AWS Certified AI Practitioner 試験準備 標準コース」が無料で提供されており、範囲の全体像とサンプル問題が得られます
- サービスの使い分けを表にする。 「要件 → 選ぶサービス・手法 → 選ばない理由」を1行ずつ書き出します。Bedrock の Knowledge Bases と Agents と Guardrails、SageMaker の Clarify と Model Monitor と Model Cards、Macie と KMS と Artifact のように、同じ製品群の中の役割分担が頻出です
- 問題を解いて時間感覚をつかむ。 本番は1問あたり約80秒です。当サイトの模擬試験は本番と同じ65問90分で、正答率70%を目標ラインにしています
おすすめ教材
書籍
日本語の対策本は2冊が定番です。どちらも5ドメインを網羅し、章末問題が付いています。
- AWS認定AIプラクティショナー 合格対策テキスト+問題集(技術評論社、クラスメソッド 深澤俊・大瀧隆太)。AI もクラウドも初めての人向けに基礎から説明し、テキストと確認問題を1冊にまとめています
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定AIプラクティショナー(SBクリエイティブ、山下光洋)。Cloud Practitioner の定番テキストと同じシリーズで、AWS 側の知識が厚く、練習問題で仕上げる構成です
Udemy の模擬試験講座
本番形式の演習量を増やしたい場合は Udemy の問題集講座が使えます。セールで1,500〜2,000円台になることが多いので、定価では買わないでください。
- これだけでOK!AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01)実践問題集【390問】。易しい模試から本番レベルへ段階的に上げる構成で、量をこなしたい人向け
- AWSトップ講師によるAWS認定AIプラクティショナー模擬試験問題集(4回分260問)。本番レベルの模試4回分で、直前の実力確認向け
- AWS認定AIプラクティショナー試験突破講座+模擬試験130問(2回分)。講義と模試のセットで、書籍を使わず動画で学びたい人向け
他の AI 資格との関係
生成AI パスポートや G検定は「AI の一般知識」を問う資格で、ベンダーのサービス名は出ません。AWS AI Practitioner はその知識の上に「AWS で実装するならどのサービスか」を乗せた資格です。すでに AI 資格を持っている人にとっては、AWS のサービス名を覚えるだけで取りやすい一方、AI の基礎が固まっていない人は G検定や生成AI パスポートのテキストで基礎を先に埋めた方が結果的に早く合格できます。AI 資格全体の位置づけは AI資格 一覧・おすすめ にまとめています。
よくある質問
Cloud Practitioner を先に取るべきですか? 必須ではありません。AI Practitioner に AWS の基盤知識(IAM、S3、VPC など)は出ますが、ドメイン5の一部にとどまります。2026年9月30日までは AI Practitioner に合格すると Cloud Practitioner の無料バウチャーがもらえるので、順番としては AI Practitioner が先の方が得です。
複数選択や順序付けの問題はどう対策しますか? 問われる知識は4択と同じです。複数選択は「正しいものを2つ」のように数が指定されるので、消去法で確実に誤っているものを除いてから残りを選びます。当サイトの問題集は4択単一選択に統一していますが、解説で「他の選択肢がなぜ不適切か」を書いているので、複数選択の消去法の練習にもなります。
再受験はすぐできますか? 不合格の場合、14日間の待機期間を置いて再受験できます。回数制限はありませんが、そのたびに受験料がかかります。
まずは章別演習で、配点の大きい第3章「基盤モデルの応用」から始めてください。
