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AIの種類:4つのレベル、特徴量、弱いAI(ANI)と強いAI(AGI)

第1章 AI(人工知能) / 節 5

シラバスのキーワード: AIの4つのレベル特徴量弱いAI(ANI)強いAI(AGI)

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AIの4つのレベル

身の回りで「AI」と呼ばれるものは、仕組みの高度さで4段階に分けて説明されることがあります。

レベル 内容 例
レベル1 単純な制御プログラム 温度で動作を切り替えるエアコン
レベル2 ルールベースなど古典的なAI 探索・推論、掃除ロボットの経路選択
レベル3 機械学習を取り入れたAI 人間が設計した特徴量で学習する検索エンジンや推薦
レベル4 ディープラーニングを取り入れたAI 特徴量自体をデータから学習する画像認識、生成AI

レベル3とレベル4の違いは特徴量の扱いにあります。レベル3では「データのどこに注目するか」を人間が設計しますが、レベル4では特徴量そのものを AI が学習します。

特徴量

特徴量とは、予測や分類のためにデータのどの性質に注目するかを数値で表したものです。住宅価格の予測なら「面積」「築年数」「駅からの距離」などが特徴量です。従来の機械学習では、良い特徴量を人間が見つけることが精度を左右しました。ディープラーニングはこの特徴量の設計を自動化した点が画期的でした。

弱いAI(ANI)と強いAI(AGI)

**弱いAI(ANI: Artificial Narrow Intelligence)**は、特定の課題に特化した AI です。画像認識、翻訳、囲碁、文章生成など、現在実用化されている AI はすべてここに含まれます。ChatGPT も、幅広い言語タスクをこなしますが、人間のような汎用的な知能ではないため弱いAIに分類されます。

**強いAI(AGI: Artificial General Intelligence)**は、人間と同等に幅広い課題を汎用的にこなせる AI で、まだ実現していません。「AGI を獲得した」という記述が出てきたら誤りです。

試験で問われる観点

この節の練習問題(6問)

答えを見る前に選んでから開いてください。同じ問題は章別演習でランダム出題されます。

  1. 問1
    AIを4つのレベルに分ける考え方において、「レベル3(機械学習を取り入れたAI)」と「レベル4(ディープラーニングを取り入れたAI)」の違いとして最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1レベル3では特徴量をAIがデータから自動で学習するが、レベル4では判断に使う特徴量を人間が設計する。
    2. 2レベル3では人間が記述した条件分岐で判断するが、レベル4では登録済みの対応パターンを検索して答える。
    3. 3レベル3では学習済みの重みを固定して推論するが、レベル4では利用中も人間が重みを手作業で修正する。
    4. 4レベル3では判断に使う特徴量を人間が設計するが、レベル4では特徴量自体をAIがデータから学習する。
    答えと解説

    正解: 4

    AIの4つのレベルは、レベル1が単純な制御プログラム、レベル2がルールベースなど古典的AI、レベル3が機械学習を取り入れたAI、レベル4がディープラーニングを取り入れたAIです。レベル3と4の最大の違いは特徴量の扱いで、レベル3では「データのどこに注目するか」を人間が設計するのに対し、レベル4では特徴量そのものをAIが学習します。特徴量の扱いを逆にした説明は誤りで、条件分岐やパターン検索はレベル2以下の説明、重みを手作業で修正するという説明も学習の仕組みに合いません。

  2. 問2
    「特定の課題に特化しており、人間のように幅広い課題を汎用的にこなすことはできないAI」を指す用語として正しいものを1つ選びなさい。
    1. 1弱いAI(ANI)
    2. 2強いAI(AGI)
    3. 3シンギュラリティ
    4. 4エキスパートシステム
    答えと解説

    正解: 1

    特定の用途に特化したAIを弱いAI(ANI: Artificial Narrow Intelligence)と呼びます。画像認識、翻訳、囲碁など、現在実用化されているAIはすべてこれに当たります。強いAI(AGI: Artificial General Intelligence)は人間と同等に幅広い課題をこなせる汎用的なAIで、まだ実現していません。シンギュラリティは技術的特異点、エキスパートシステムは第二次AIブームの技術で、AIの分類名ではありません。

  3. 問3
    機械学習における「特徴量」の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1AIが生成した文章や画像の品質を人間が主観的に採点して表したもの
    2. 2予測や分類のためにデータのどの性質に注目するかを数値で表したもの
    3. 3モデルの予測結果と正解がどれだけ一致したかを割合で表した評価指標
    4. 4学習済みモデルが内部に保持する重みやバイアスなどの調整可能な値
    答えと解説

    正解: 2

    特徴量とは、データのうち予測や分類に使う性質を数値化したものです。例えば住宅価格の予測なら「面積」「築年数」「駅からの距離」などが特徴量です。従来の機械学習では人間が特徴量を設計していましたが、ディープラーニングではデータから自動的に学習できるようになりました。正答率は評価指標、学習時間や生成文の文字数は特徴量とは関係のない数値です。

  4. 問4
    住宅価格を予測するAIについて、「面積・築年数・駅からの距離という注目点を担当者が決めて学習させた」と説明された。このAIのレベルとして最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1レベル1。入力値に応じて動作を切り替える単純な制御である
    2. 2レベル3。特徴量を人間が設計し、機械学習で予測している
    3. 3レベル4。特徴量そのものをデータから自動で学習している
    4. 4レベル2。人間が書いたルールに従って価格を計算している
    答えと解説

    正解: 2

    レベル3は機械学習を取り入れたAIで、「データのどこに注目するか」という特徴量を人間が設計します。面積や築年数という注目点を担当者が決めて学習させているので、レベル3に当たります。レベル4は特徴量自体をAIが学習するディープラーニングを使う段階、レベル2はルールベースなどの古典的なAI、レベル1は単純な制御プログラムです。

  5. 問5
    弱いAI(ANI)と強いAI(AGI)に関する記述として、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1強いAIは人間と同等に幅広い課題を汎用的にこなせるAIで、まだ実現していない
    2. 2ChatGPTは幅広い言語タスクをこなすが、人間のような汎用的な知能ではないため弱いAIに分類される
    3. 3ChatGPTの登場によって強いAIはすでに実現しており、人間と同じ汎用的な知能を獲得している
    4. 4弱いAIは特定の課題に特化したAIで、画像認識や翻訳など現在実用化されているAIはここに含まれる
    答えと解説

    正解: 3

    弱いAI(ANI)は特定用途に特化したAIで、現在実用化されているAIはすべてここに含まれます。ChatGPTも幅広い言語タスクをこなしますが汎用的な知能ではなく弱いAIです。強いAI(AGI)はまだ実現しておらず、「すでに実現した」「獲得した」という記述は誤りです。

  6. 問6
    「特徴量」の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1学習の結果として得られたモデルの精度を百分率で表したもの
    2. 2ニューラルネットワークの層の数と各層のノードの数をまとめたもの
    3. 3学習データと検証データを分ける割合を決めるための設定値
    4. 4予測や分類のためにデータのどの性質に注目するかを数値で表したもの
    答えと解説

    正解: 4

    特徴量は、予測や分類のためにデータのどの性質に注目するかを数値で表したもので、住宅価格の予測なら面積や築年数などです。従来の機械学習では人間が良い特徴量を見つけることが精度を左右し、ディープラーニングはこの設計を自動化しました。精度、層の構成、データ分割の割合はいずれも特徴量ではありません。