3回のブームを時系列で
| 時期 | ブーム | 中心技術 | 限界・終わり方 |
|---|---|---|---|
| 1950年代後半〜1960年代 | 第一次AIブーム | 探索・推論 | 迷路やパズルのような「トイプロブレム」しか解けず、現実の複雑な問題に対応できなかった |
| 1980年代 | 第二次AIブーム | エキスパートシステム | 専門家の知識をルールとして書き出す作業(知識獲得)が膨大で、例外に対応できなかった |
| 2000年代後半〜現在 | 第三次AIブーム | ビッグデータ、ディープラーニング | 継続中。生成AIの登場もこの延長 |
ブームとブームの間の停滞期をAIの冬と呼びます。冬は2回ありました。
第一次AIブーム:探索と推論
ダートマス会議(1956年)の後、コンピュータに探索と推論をさせる研究が進み、迷路の解法や定理の証明などで成果が出ました。しかし、現実の問題は選択肢が爆発的に多く、当時の計算能力では扱えなかったため、期待は急速にしぼみました。
第二次AIブーム:エキスパートシステム
医師や技術者などの専門家が持つ知識を「もし〜なら〜」というルールの形で大量に記述し、その分野の判断を再現しようとしたエキスパートシステムが中心でした。医療診断や化学分析で実用例も出ましたが、知識を書き出す作業が膨大で、書かれていない例外に対応できないという限界があり、再び冬を迎えました。
第三次AIブーム:ビッグデータとディープラーニング
インターネットの普及で学習に使える大量のデータ(ビッグデータ)が集まり、GPU などで計算能力が向上し、ディープラーニングが画像認識で飛躍的な成果を上げたことで、2000年代後半から現在まで続くブームが始まりました。2012年の画像認識コンテストでディープラーニングを使ったチームが圧勝したことが象徴的な出来事です。2022年の ChatGPT 登場以降の生成AIの広がりも、このブームの中にあります。
試験で問われる観点
- 各ブームの中心技術とその限界の組み合わせ。
- 「探索・推論 → エキスパートシステム → ディープラーニング」の順序。
- 第三次ブームの背景はデータ、計算能力、ディープラーニングの3つ。AGI の実現や法律の制定が背景ではない。