発明と特許権
発明は「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」で、特許を受けるには新規性(出願前に公知でない)、進歩性(当業者が容易に思いつかない)、産業上の利用可能性が必要です。特許権は出願・審査を経て登録されて発生し、存続期間は出願から原則20年です。出願内容は公開されます。
特許権と著作権のすみ分け
| 特許権 | 著作権 | |
|---|---|---|
| 保護対象 | 技術的なアイデア(発明) | 表現 |
| 発生 | 出願・審査・登録 | 創作と同時 |
| 期間 | 出願から20年 | 著作者の死後70年 |
| AIでの例 | 新しい学習手法、AIを用いた装置や方法 | プログラムのソースコード、解説文 |
AIのアルゴリズム自体は数学的な手法として特許の対象にならないことがありますが、ハードウェアと結びついた具体的な処理や用途は特許になりえます。
発明者と職務発明
発明者は自然人に限られ、AIは発明者になれないとする判断が各国で示されています。従業員が職務として行った発明を職務発明といい、契約や勤務規則で定めれば特許を受ける権利を最初から会社に帰属させることができ、従業員は相当の利益を受ける権利を持ちます。
営業秘密との使い分け
特許は公開の代わりに独占権を得る制度です。営業秘密として不正競争防止法で保護する場合は公開の必要がなく期間の制限もありませんが、秘密管理を続ける必要があり、独自に開発した第三者の実施は止められません。模倣されやすい技術は特許、リバースエンジニアリングが困難な技術やデータは営業秘密という使い分けが考えられます。
試験で問われる観点
- 新規性・進歩性の意味
- 特許(アイデア、登録が必要、20年)と著作権(表現、自動発生)の違い
- AIは発明者になれない、職務発明の扱い
- 特許と営業秘密の使い分け