前処理
形態素解析は文を意味を持つ最小単位(形態素)に分割して品詞を判定する処理で、日本語のように単語の区切りがない言語では必須です。構文解析は単語間の係り受けなど文の構造を求めます。
特徴表現
- ワンホットベクトル: 1つの次元だけ1で残りが0。すべての単語が互いに等距離で意味の近さを表せない
- BoW(Bag-of-Words): 文書中の単語の出現回数のベクトル。語順の情報が失われる。連続するn個の単語をまとめるn-gramで局所的な語順を補う
- TF-IDF: 文書内での出現頻度(TF)と、その単語を含む文書の少なさ(IDF)を掛けた重み。どの文書にも現れる単語の重みを下げ、文書に固有の単語を強調
分散表現
単語を数百次元の実数ベクトルで表し、文脈が似た単語が近くなるように学習したものが分散表現(単語埋め込み)です。word2vec(2013年)は、周辺の単語から中心の単語を予測するCBOWと、中心の単語から周辺を予測するスキップグラムの2方式で学習します。「王 − 男 + 女 ≒ 女王」のようなベクトル演算が可能です。fastTextは単語を部分文字列に分けて未知語に対応し、ELMoは文脈によって単語のベクトルが変わる文脈依存の表現を実現しました。
機械翻訳の変遷
人が文法ルールを書くルールベース機械翻訳 → 対訳コーパスの統計を使う統計的機械翻訳 → Seq2SeqとAttentionによるニューラル機械翻訳 → Transformer、という順に発展しました。
事前学習モデルとLLM
BERT(2018年、Google)はTransformerのエンコーダを使い、マスクした単語を前後の文脈から当てるタスクと2文が連続するかを判定するタスクで事前学習し、GLUEなどのベンチマークで最高性能を達成しました。GLUEは複数の自然言語理解タスクをまとめた評価指標です。
大規模言語モデル(LLM)はパラメータとデータを大規模化した言語モデル(PaLMなど)で、プロンプトに指示や少数の例を与えるだけで新しいタスクをこなす文脈内学習ができます。一方で、もっともらしい誤りを生成するハルシネーションが起こるため出力の検証が必要です。
応用タスク
感情分析(文の肯定・否定の判定)、機械翻訳、質問応答、情報検索、文書要約などがあります。
試験で問われる観点
- 形態素解析の役割、BoWとTF-IDFの考え方
- word2vecのCBOWとスキップグラム、分散表現でできること
- BERTの事前学習タスク、GLUEはベンチマーク
- LLMの文脈内学習とハルシネーション