問題の所在
プライバシーは、私生活をみだりに公開されない権利や、自分の情報をコントロールする権利として理解されます。AIは大量のデータを扱い、個人に関する推定を行うため、個人情報保護法を守るだけでなくプライバシーへの配慮が求められます。
収集段階と推論段階
- 収集段階: 本人の同意なく個人情報を集める、目的を超えて利用するなどの問題。適法な取得と目的の限定が必要
- 推論段階: 本人が提供していない情報(性的指向、健康状態、妊娠の可能性など)をAIが購買履歴などから推定してしまう問題。小売店が購買履歴から妊娠を推定して広告を送った事例が知られる
適法に集めたデータからでも、推論によって新たにセンシティブな情報が生み出されるため、推論結果の扱いも設計する必要があります。
プライバシー・バイ・デザイン
システムの企画・設計の段階からプライバシー保護を組み込む考え方です。事後的な対処ではなく、データの最小化、目的の限定、デフォルトでの保護、透明性などを最初から設計に反映します。
カメラ画像利活用ガイドブック
IoT推進コンソーシアムと総務省・経済産業省が公表したもので、店舗などでカメラ画像を利用する事業者向けに、撮影していることの告知、利用目的の明示、取得する情報の最小化、画像を保存せず特徴量だけを扱う、問い合わせ窓口の設置などの配慮事項を示しています。顔の特徴データは個人識別符号にあたるため個人情報として扱います。
試験で問われる観点
- 収集段階と推論段階の違いと推論段階の事例
- プライバシー・バイ・デザインは設計段階から組み込む
- カメラ画像の利用で告知・目的明示・最小化が必要