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テキスト生成AIの不得意なこと:文字数指定、計算、最新情報、芸術の批評

第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例 / 節 5

シラバスのキーワード: 正確な文字数の指定計算最新の情報芸術の批評テキスト生成AIの不得意なこと

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マンガで学ぶ 生成AIの不得意なこと

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なぜ不得意なことがあるのか

言語モデルは「次の単語の確率」で文章を作っています。意味を理解して計算したり、文字を数えたりしているわけではありません。この仕組みに由来する弱点を知っておくと、どこを人間が確認すべきかが分かります。

4つの不得意なこと

不得意なこと 理由 対処
正確な文字数の指定 単語(トークン)単位で生成しており、文字数を厳密に守れない 出力後に人間が数えて調整する
計算 桁数の多い計算や複雑な計算を確率的に「それらしく」出力してしまう コード実行機能(データ分析機能)や表計算ソフトで検算する
最新の情報 学習データの締切時点より後の出来事や数値を知らない。知らないことをもっともらしく答える(ハルシネーション) Web 検索機能や RAG で外部情報を参照させる。公式サイトなど一次情報で確認する
芸術の批評 主観的な価値判断が求められ、一般的な意見の要約にはなっても本質的な批評にはなりにくい 参考意見として扱い、評価そのものは人間が行う

具体例

得意なことと対比する

要約、箇条書きへの変換、メールの下書き、翻訳、キャッチコピーの案出し、文章の校正、会話形式への変換、テンプレートの作成は得意分野です。不得意なことと混同しないように整理しておきます。

試験で問われる観点

この節の練習問題(8問)

答えを見る前に選んでから開いてください。同じ問題は章別演習でランダム出題されます。

  1. 問1
    テキスト生成AIが一般に不得意とされることの組み合わせとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1文章の要約、複雑な計算、翻訳、キャッチコピーの案出し、文章の校正
    2. 2会話形式への変換、学習データより後の最新情報、メールの下書き、テンプレートの作成
    3. 3正確な文字数の指定、複雑な計算、学習データより後の最新情報、芸術作品の批評
    4. 4文章の書き換え、箇条書きへの変換、正確な文字数の指定、敬語表現への変換
    答えと解説

    正解: 3

    言語モデルは「次の単語の確率」で文章を作るため、文字数を正確に守ることや桁数の多い計算が苦手で、学習データの時点より後の最新情報は知りません。また、芸術作品の批評のように主観的な価値判断が求められるものも得意ではありません。要約、変換、翻訳、校正、コピー案出しなどは得意分野です。

  2. 問2
    生成AIに「以下の売上データの合計と平均を計算し、ちょうど100字で報告文を書いて」と依頼した。出力を扱う際の注意として最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1AIの計算は常に正確なので検算は不要である
    2. 2「ちょうど100字」の指示があれば、出力は必ず100字になっている
    3. 3計算と文字数はAIが得意なので、他の内容だけ確認すればよい
    4. 4合計・平均の計算結果は表計算ソフトなどで検算し、文字数も実際に数えて確認する
    答えと解説

    正解: 4

    生成AIは計算と厳密な文字数指定が不得意で、桁数の多い計算やちょうどの文字数は間違えることがあります。計算はデータ分析機能(コードの実行)や表計算ソフトで検算し、文字数は実際に数えて確認するのが適切です。「常に正確」「必ず100字になる」「計算は得意」という前提はいずれも誤りです。

  3. 問3
    生成AIに「今週の為替レートと、昨日発表された新製品の仕様を教えて」と質問する場合の注意として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1学習データの時点より後の情報はモデル自体は知らないため、Web検索機能やRAGで最新情報を参照させるか、公式サイトなど一次情報で確認する
    2. 2モデルは学習データの時点にかかわらずインターネット上の情報を常に取り込んでいるため、為替レートや製品仕様も最新の値として信頼してよい
    3. 3モデルは知らない情報については「分からない」と答える仕組みになっているため、具体的な数値や仕様が返ってきた場合はそのまま信頼してよい
    4. 4為替レートや製品仕様のような数値情報は学習データに繰り返し現れるためモデルが正確に記憶しており、一次情報との照合は不要である
    答えと解説

    正解: 1

    言語モデルは学習データの締切時点までの情報しか持たず、それ以降の出来事や数値は知りません。知らないことをもっともらしく答える(ハルシネーション)こともあるため、最新情報が必要な場合は検索機能やRAGで外部情報を参照させるか、一次情報で確認します。常に最新、必ず正しい、数値は得意という前提はいずれも誤りです。

  4. 問4
    テキスト生成AIの限界に関する記述として、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1計算が必要な場合は、コード実行機能や表計算ソフトを併用するのが確実である
    2. 2生成AIは人間と同じ感性と最新知識を持っているので、どんな依頼でも人間の確認は不要である
    3. 3芸術作品の良し悪しのような主観的な価値判断は、一般的な意見の要約にはなっても本質的な批評にはなりにくい
    4. 4文字数を厳密に守らせたい場合は、出力後に人間が数えて調整する必要がある
    答えと解説

    正解: 2

    生成AIは人間の感性を持つわけではなく、学習データ以降の知識もありません。芸術の批評、厳密な文字数、計算、最新情報はいずれも不得意分野であり、用途に応じて人間の確認や他のツールの併用が必要です。「どんな依頼でも確認不要」という記述は誤りです。

  5. 問5
    「売上データの合計と平均を計算し、ちょうど100字で報告文を書いて」と生成AIに依頼した。出力の扱いとして最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1合計と平均は表計算ソフトで検算し、文字数は実際に数えて確認してから使う
    2. 2AIの計算は常に正確なので、合計と平均はそのまま使い、文字数も100字になっていると信じる
    3. 3「ちょうど100字」と指示した以上、必ず100字で出力されるので文字数の確認は不要
    4. 4計算も文字数も確認できないので、生成AIは報告文の作成に使えない
    答えと解説

    正解: 1

    言語モデルは次の単語の確率で文章を作っており、計算したり文字を数えたりしているわけではありません。桁数の多い計算はそれらしく誤ることがあり、文字数も厳密には守れません。合計・平均は表計算ソフトで検算し、文字数は実際に数えて確認します。「常に正確」「指示すれば必ず100字」という前提は誤りで、確認を前提にすれば報告文の作成には使えます。

  6. 問6
    「今週の為替レートと、昨日発表された競合の新製品の仕様」を生成AIに尋ねた。回答の扱いとして最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1為替レートは数値なので正確だが、製品仕様は文章なので誤っている可能性があると考える
    2. 2モデルは学習データの締切以降を知らないため、Web検索やRAGで参照させるか、一次情報で確認する
    3. 3生成AIは常に最新の情報を持っているため、回答をそのまま社内資料に使って問題ない
    4. 4AIが分からないと答えることはないので、出力された数値と仕様は必ず正しいと考えてよい
    答えと解説

    正解: 2

    言語モデルは学習データの締切時点より後の出来事や数値を知らず、知らないことをもっともらしく答えること(ハルシネーション)があります。最新情報はWeb検索機能やRAGで外部情報を参照させるか、公式サイトなどの一次情報で確認します。「常に最新」「出力は必ず正しい」という認識は誤りで、数値か文章かで正確さが決まるわけでもありません。

  7. 問7
    テキスト生成AIが不得意とすることとして、不適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1桁数の多い計算や複雑な計算を正確に行うこと
    2. 2学習データの締切より後の最新の情報を答えること
    3. 3長い文章を要約したり、箇条書きに変換したりすること
    4. 4正確な文字数を指定どおりに守ること
    答えと解説

    正解: 3

    テキスト生成AIが不得意なのは、正確な文字数の指定、計算、最新の情報、芸術の批評の4つです。要約や箇条書きへの変換、メールの下書き、翻訳、校正などは得意分野であり、不得意なこととして挙げるのは不適切です。

  8. 問8
    生成AIが「芸術の批評」を不得意とする理由と対処の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
    1. 1芸術作品の画像をモデルに入力することができないため、作品そのものを見ることができず批評のしようがない
    2. 2著作権法で生成AIによる芸術作品の批評が禁止されているため、批評を出力しない仕様になっているから
    3. 3批評に必要な語彙が学習データにまったく含まれていないため、批評の文章そのものを生成できないから
    4. 4主観的な価値判断が求められ、一般的な意見の要約にしかなりにくいため、参考意見として扱い評価は人間が行う
    答えと解説

    正解: 4

    芸術の批評は主観的な価値判断が求められるため、生成AIの出力は一般的な意見の要約にはなっても本質的な批評にはなりにくいとされています。参考意見として扱い、評価そのものは人間が行います。画像を入力できない、法律で禁止されている、語彙がないという説明は誤りです。