安全性
自動運転車の事故や医療診断の誤りのように、AIの誤動作が人の生命や財産に影響する場合、精度だけでなく想定外の入力への挙動、フェイルセーフ(異常時に安全側に倒す設計)、人間による監視や介入の仕組みが必要です。精度は100%にならない前提で、誤りが起きたときの影響を最小化する設計が求められます。
AI特有の攻撃
| 攻撃 | 段階 | 内容 |
|---|---|---|
| Adversarial Examples(敵対的サンプル) | 推論 | 入力に人間には気づかない摂動を加えて誤認識させる。標識にシールを貼って別の標識と認識させる例 |
| データ汚染(ポイズニング) | 学習 | 学習データに悪意のあるデータを混入させ、特定の入力で誤動作するバックドアを仕込む |
| モデル汚染 | 学習・配布 | 配布されるモデルや学習用ライブラリを改ざんする |
| データ窃取 | 推論 | モデルの応答から学習データに含まれた個人情報などを復元する |
| モデル窃取 | 推論 | APIへの多数の問い合わせと応答から、モデルの機能を複製する |
対応策
セキュリティ・バイ・デザインは、企画・設計段階からセキュリティを組み込む考え方です。具体的には、敵対的サンプルを学習に含める敵対的学習、学習データの出所の管理と検証、モデルへのアクセス制御と問い合わせ回数の制限、出力の監視、差分プライバシーなどの手法があります。
試験で問われる観点
- 安全性に必要な設計(フェイルセーフ、人間の監視)
- 各攻撃の名称と段階(学習か推論か)
- セキュリティ・バイ・デザインの意味